ウィッグが乾燥している、傷んでいる、絡んでいるという場合には、人間の髪の毛をケアするのと同様にウィッグのトリートメントをしましょう。特に、毛先が傷んでいる場合やウィッグを付けた際に不快感がある場合には、ウィッグが劣化している可能性があるため早めにメンテナンスをすることが大切です。
そこで、美しいウィッグをキープするためのトリートメント方法や、トリートメントをしないとどのようなトラブルが起こるのかについて紹介します。
ウィッグのトリートメントをしないことで起こるトラブル
ウィッグをトリートメントしなければ、ウィッグが経年劣化しやすくなり、寿命が短くなります。具体的にどのようなトラブルが起こるのかをチェックしておきましょう。
毛が絡む・縮れる
ウィッグの毛先が衣服に当たったり、首を動かした際に衣服と擦れたりすることによって静電気が発生し、絡んだり縮れたりします。特に、冬場は空気も乾燥するうえにマフラーやコートとの摩擦で静電気が発生しやすいため、ウィッグが傷みやすい時期です。
ほかにも、正しい方法でブラッシングしていなかったり、ブラッシングをする際に根元から無理やり梳かしたりすると、ウィッグの毛が絡まったり縮れたりします。
汚れやニオイの発生
ウィッグを長時間着用していると、ウィッグの内側に皮脂や汗が溜まり、黄ばみ汚れやニオイの発生につながります。特に夏の時期は汗をかきやすいため、ウィッグから不快な臭いが発生することもあるでしょう。
さらに、スタイリング剤や埃がウィッグの表面に付着して汚れることもあります。スタイリング剤は埃を吸着しやすいため、手触りが悪くなることも多いです。
うねり・広がり・型崩れ
ウィッグが広がったりうねったりと、型崩れすることがあります。特に、ウィッグスタンドにかけずに保管していると型崩れするため注意が必要です。なお、形状記憶タイプの人工毛ウィッグよりも、人毛ウィッグのほうが型崩れしやすいでしょう。
サラサラなウィッグをキープするためのトリートメント方法
ウィッグをトリートメントする前に、基本的なお手入れをすることが重要です。サラサラなウィッグをキープし、可能な限り長持ちさせるためにも、トリートメント前の基本的なケアと、正しいトリートメント方法を実践しましょう。
毎日行うべきウィッグのケア
ウィッグを着用した後は、専用の消臭スプレーを使って汗や皮脂の匂いのケアをします。ウィッグをスタンドにかけたら、霧吹きを使って軽く湿らせた後、毛の流れを整えるためにブラッシングしましょう。
ウィッグスタンドにかけた状態で、日陰において乾燥させます。ブラッシングは、毛先から中間、根元と順番に少しずつ毛の流れを整えることが重要です。ブラッシングの際には、根元から無理矢理梳かさないようにします。
使用するブラシは、ウィッグ専用のもの、もしくは静電気が発生しにくい金属製のブラシを使うことがポイントです。ブラッシングでウィッグを梳かせない場合には、ウィッグ専用のヘアオイルを使ってブラッシングをしてみるのも良いでしょう。
シャンプーをする
ウィッグをブラッシングしたら、容器にぬるま湯を入れ、ウィッグ専用のシャンプーを溶かします。シャンプーを溶かしたらウィッグ全体を浸して、丁寧に押し洗いをしましょう。洗ったウィッグはぬるま湯ですすいで、タオルで包んで軽く叩いて水分を取ります。
なお、ウィッグを擦って拭かないようにすることが大切です。摩擦が発生し、毛も絡むため注意しましょう。タオルドライしたウィッグは、ブラッシングしたうえでドライヤーの冷風もしくは自然乾燥させます。
ウィッグのシャンプーは、ドラッグストアで販売されている人間の髪の毛用のシャンプーを使用しても問題ありません。ただし、洗浄力が弱いためウィッグの内部に浸透した汚れや匂いを除去できなかったり、泡立ちが良いためすすぐのに手間がかかったりする点がデメリットです。
ウィッグをシャンプーする作業に慣れていない場合、すすぎに時間がかかると毛が擦れてウィッグが絡むことがあるため注意しましょう。
また、市販の人間の髪の毛に使うシャンプーを代用する場合、ノンシリコンシャンプーを使うと手触りが悪くなるなる点にも注意が必要です。すぐにウィッグ専用シャンプーが手に入らない場合には市販のものを代用し、基本的にはウィッグ専用アイテムを使用しましょう。
トリートメント方法
ウィッグをシャンプーした後は、洗い流さないタイプのトリートメントを使いましょう。オイルやミルクといった油分が配合されていると、毛が絡んだりベタついたりするため、水分が含まれているミストタイプのものがおすすめです。
トリートメントを毛先に吹き付け、ブラッシングします。洗い流すタイプのトリートメントを人毛ウィッグに使用する場合、シリコンが配合されているものを使うと手触りが良くなることが特徴です。
保湿効果が期待できる成分が配合されたトリートメントもあるため、専用のトリートメントをチェックし、気になる商品を試してみるのも良いでしょう。
アイロンで毛先をケアする方法
ウィッグは静電気に弱いため、衣服や肌との摩擦で毛先が傷んで縮れることが多いです。毛先が傷んで縮れてる場合には、3ヶ月に1回程度、ストレートアイロンを使ってお手入れをしましょう。縮れている箇所をストレートアイロンで挟み、丁寧に伸ばします。アイロンは120~140度ほどの温度にすることがポイントです。
また、ストレートアイロンを使った後のウィッグは高温になるため、火傷しないように注意しましょう。
ウィッグ専用のトリートメントを使ってケアしよう
ウィッグのトリートメントは、地毛と同様にシャンプーをした後に行います。ミストタイプのトリートメントを吹き付ける方法以外にも、トリートメントを水に溶かし、ウィッグを浸たすといった方法も有効です。
また、市販のウィッグ専用アイテムにはウィッグと地毛の両方に使用できる洗い流さないトリートメントもあります。様々なウィッグ専用商品をチェックし、毎日のケアに取り入れてみましょう。