人毛ウィッグの正しいお手入れとは?
日本人に合う人毛ウィッグは主に東南アジア系や中国系の髪の毛が多く使われていて、とても良質ではありますが、時間が経つとうねりやすい特徴があります。特に雨に濡れたときや洗ったときにうねりが出やすいので、ブローなどの手間をかけるのが正しいお手入れ法です。
洗う場合はお湯洗いかブラシでとかしながら洗いましょう。絡まるので漬け込み洗いや揉み洗いはしてはいけません。乾かすときにはドライヤーが使えますが、まず乾いたタオルで水分をよく取り除き、半乾きにしてから乾かしましょう。
また毛質によって差がありますが、人毛であるだけに紫外線で色褪せやすい特徴があります。使用頻度によっては、ある程度年月が経ったところでウィッグを染めることも考えたほうがよいでしょう。
ファイバー(人工毛)ウィッグの正しいお手入れとは?
ファイバー製の場合は、ヘアスタイルの形状記憶力が高く色褪せも起こりにくいので比較的お手入れはしやすいのですが、熱に弱いのがネックです。耐熱加工が施されているものが多くなりましたが、何度も使っていると耐熱機能も劣化してきますので、基本的にはあまり熱を与えないほうが長持ちします。最初に耐熱温度を確かめて、温度が低いようなら耐熱性でもコテやアイロンを使うスタイリングは避けましょう。
洗うときにはウィッグ専用のシャンプーを使用し、漬け洗いをするのが基本的なお手入れ法です。お湯洗い、とかし洗い、揉み洗い等は避けて、乾かすときにもドライヤーは使わずタオルドライの後室内で自然乾燥させるのが基本です。
また、スタイリングする場合は完全に乾いてから行ってください。半乾きの状態でブラッシングをすると、カールなどが取れることもあります。
ファイバーはカラーリングはできませんので、そこも覚えておきましょう。
ミックスウィッグの正しいお手入れとは?
人毛とファイバーをミックスしたものがミックスウィッグです。割合はメーカーによってさまざまですが、まだあまり一般的ではなく、両方のメリットデメリットを兼ね備えています。
また洗えるか洗えないかも含めて、メーカーの使用説明書をしっかり読んで従うことが大切です。たとえば人毛の割合がとても多いものはお湯洗いやドライヤーが可能な場合もありますし、逆に一切NGの場合もあります。ほとんどはウィッグ専用のシャンプーで軽くさっと洗う程度になるでしょう。いずれにしても揉み洗いは危険です。
ドライヤーも避けるのが基本で、タオルで十分水分を取り除いたあとは室内で自然乾燥します。また、カラーリングもできませんので、褪色しても染め直しは避けてください。どうしても人毛の部分とファイバーの部分とで、まだらな染め上がりになってしまい、台無しになってしまいます。
すべてのウィッグに共通するお手入れ方法
上記では、ウィッグの素材別にお手入れ方法をご紹介いたしました。ここからは、ウィッグの種類に関係なく必要なお手入れ方法をご紹介していきます。
ウィッグのブラッシング
人毛よりファイバーの方がより顕著ですが、静電気にとても弱いものです。ブラッシングをする場合は静電気を逃がしてくれる専用のブラシを使用して、力を入れずに毛先から軽くブラッシングをしましょう。強くブラッシングすると抜け毛が起こり、最悪使えない状態になってしまいます。
毛先から順番に、方向は根元から毛先へ向けて、絡まりを取るように少しずつとかしながら徐々に根元に近づきましょう。気を付ける必要はありますが、ブラッシングは必須のお手入れですので、長持ちさせるためにはこまめに行ってください。
ウィッグを洗う
洗う場合は専用のシャンプーやリンスがあるなら使い、頻度は1週間から10日に1度程度にしましょう。使ったらその日に毎日洗いたいと感じるかもしれませんが、実は毎日洗うと傷みやすく、耐久性を下げてしまいます。ただ本体を洗いすぎてはいけませんが、対策としてはフルウィッグの場合、ウィッグ用アンダーキャップ(インナーキャップ)を使用するのがおすすめです。
アンダーキャップは、取り外して毎日洗うことができますので、こちらを洗濯すればスッキリ清潔にウィッグを使うことができますし、ウィッグ本体が汚れるのも防げます。
また、お手入れをするときにはストッパーをきちんと閉じておかないと、思わぬケガをしてしまうことがありますので注意しましょう。
以下動画では正しいウィッグの洗い方を動画でご紹介!
ウィッグを乾かす
乾かすときや保管するときにはウィッグスタンドを活用すると、型崩れが防げます。ただカールしている場合はぶら下げて置くことでカールがだれてしまう場合もありますので、自然に寝かせた状態で保管してもよいでしょう。ポイントウィッグの場合は、専用ネットに入れて保管するのが一番です。
素材別の正しいお手入れでウィッグ長持ち
ウィッグは近年とても人気があるおしゃれアイテムですが、気に入ったものを長く安全に使うためにも、素材別に正しいお手入れをすることが大切です。しっかり理解していないと、お手入れをしているつもりでウィッグの耐久性を下げてしまうこともありますので、そこは注意しましょう。
アンダーキャップの使用や、日傘や帽子でなるべくウィッグに紫外線を当てないような工夫、雨に濡れないような気遣いをするだけで状態は大きく変わります。ぜひ、コツをつかんで長くおしゃれを楽しんでください。