最近では、普段の生活の中でウィッグを愛用している人が増加しています。元々、抗がん剤治療による抜け毛や脱毛症の治療のためにウィッグを利用するというのが一般的でしたが、近年では、ファッショアイテムの一つとして身に着けているという人も多いでしょう。こういった、ウィッグを常に利用するといった人の場合、『ウィッグを付けていること』によって様々な疑問が出る場合があるのです。
それは、病院などで行う様々な検査時には「ウィッグの扱いをどうすればいいの?」という事です。ファッションにしろ、抜け毛対策にしろ、あまりウィッグバレしたくないと考える人も多く、お医者様に黙って検査を受けてしまう人もいるかもしれませんね。それでは、ウィッグ愛用者が病院で検査を受ける場合、「ウィッグは外す!」「ウィッグはつけたまま!」どちらが正解なのでしょう。
今回は病院などで行う検査時に、ウイッグはどうすればいいのかという事について、考え方や注意点をケース別にご紹介しています。
頭部以外の検査
まずは、頭部以外の検査についてみていきましょう。
病院での検査は、血液検査だったり、頭部以外のレントゲン撮影、婦人科系検査等、様々なものがあります。一般的に、こういった頭部以外の検査を行う場合は、特にウイッグを外す必要はないでしょう。なぜならば、検査結果にウィッグの着脱が直接関係ないからですね。ただし、病院での決まりで外すことになっている場合は注意されてしまうかもしれませんので、念のため検査が始まる前に検査技師さんに確認してみるのも良いかもしれません。
激しく動く検査は要注意!
外さないと検査ができない、というわけではないですが激しく体が動いたり、何度も体勢を変更する検査は要注意です。例えば、胃のバリウム検査を受ける場合には、検査台がグルグル回るのでウイッグがズレたり外れたりしないか心配になります。外れたり、ズレたりしても手で押さえることもできないので、事前にしっかり固定しておく事をオススメします。
頭部に関する検査
ここからは頭部に関する検査を受ける場合についてご紹介してまいります。具体的にどのような検査のことかというとMRIです。
MRI検査とは、磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の略です。 エックス線は使用せず、強い磁石と電磁波を使って体内の状態を断面像として描写する検査です。皆さんもテレビドラマなどで、別途に寝た患者さんが大きな輪っか状の機械に通される映像は見たことがあると思います。
このMRI検査を受ける場合には、ウイッグを留める部分の金具が磁石に反応してしまう可能性があります。そして、ウイッグを留める部分の金具が磁石に反応して外れてしまった場合には、金具が頭部に当たって傷つけてしまう可能性があります。そのようなリスクを避けるためにも事前に外し、バンダナやニット帽を被る方が多いです。
MRI検査を受けなければならないと決まった時には、事前にウイッグを着用していることを申告し、もし外さなければならないと言われ場合は帽子やバンダナなどを持っていくと安心でしょう。因みに「ウィッグバレ」に関しては、患者のプライバシーはしっかり守ってくれる病院がほとんどですので、心配しなくて大丈夫だと思います。
因みに、ウィッグの中には留め具などにも金属を使用していないタイプの物も多く販売されています。その為、MRI検査でウィッグを外す理由が「金属が磁石に反応して危険だから」というものですので、金属が不使用のウイッグを着用しているのであれば、特に外す必要がないともいえます。ただし、ウイッグを留めるピンなど、あからさまな金属がついていなかったとしても、ネット部分に微量の金属を含んでいる場合などもあるので、MRI検査の場合は安全を優先して外しておくことをオススメします。
歯医者ではどうしたら良い?
歯医者は、頭部の検査・治療というくくりでは頭部にあたりますが、基本的にウイッグを外す必要はありません。歯医者での検査や治療は、口内の治療となるので、頭部は直接関係ないからです。
ただし、歯医者での治療を受けたことがある人ならわかると思いますが、治療中は常に上を向いて後頭部がイスに押し付けられている状態になります。また、治療場所によっては、微妙に頭の方向を動かされたりもしますので、場合によってはその圧力でウィッグがズレてしまうといった事があります。当たり前ですが、ズレてしまった場合でも治療中に修復するというのは難しいですので、歯医者の治療がある日はしっかりと固定テープなどで留めておくなどの対策を行う方が良いでしょう。因みに歯医者の場合は、わざわざウィッグの着用を申告する必要などはないでしょう。
まとめ
基本的には頭部の検査以外は着用したままで問題なさそうです。また、頭部付近ですが歯科医の治療時も直接的に関係はないので外さなくて良さそうですね。外す必要がある場合は、MRI検査などがあります。心配な場合は予約の際に病院に確認することをおすすめします。病院では多くのウイッグ使用者が来院しているので、対処法などもしっかり説明してくれると思いますし、それほど気張らず聞いて見るのが良いと思いますよ!
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