1人でいる時や周囲の人の視線が気にならないところでは、医療用ウィッグを外したいと感じる方も多いでしょう。医療用ウィッグは長い時間使っても負担がかかりにくいように作られていますが、丸1日着けていると蒸れたり締め付けられたりといった負担を感じることもあります。
しかし、短い時間外出する場合でも、バンダナや帽子、スカーフで脱毛している箇所をカバーすることが大切です。ウィッグを使わない時に頭皮を守る方法や、頭皮のスキンケア方法を紹介します。
ウィッグを使わない時はスカーフやバンダナを着用する
自分の部屋や一人で過ごす時には、バンダナ、スカーフを使うのがおすすめです。寝ている時には素材が柔らかい帽子を使うと、枕やベッドに髪の毛がつきにくいでしょう。また、ウィッグ用のネットを使う方法も有効です。ウィッグキャップを着用してからバンダナやスカーフキャップを使っても、就寝中に濡れにくいうえに汗を吸収する効果が期待できます。医療用ウィッグは長い時間着けていても負担がかかりにくいですが、くつろぎたいときや就寝するときのために、バンダナやスカーフを準備しておきましょう。
ウィッグを使わずに外出する際は頭皮へのダメージに注意
脱毛した頭皮が刺激を受けないよう、UVカット加工が施されており、頭皮に直接触れる素材が刺激にならないものを選びましょう。バンダナやスカーフは巻き方をアレンジしたり、様々な柄を用意して気分に合わせて選んだりすると、おしゃれを楽しめます。脱毛箇所が少ない場合には、部分ウィッグを使う方法がおすすめです。
医療用ウィッグを使わない時の頭皮ケアの注意点
ウィッグを使わないときには、頭皮のマッサージや育毛剤を使用したいと考える方もいるでしょう。しかし、ウィッグを使用していない場面で過度な頭皮ケアをするのは逆効果です。
また、脱毛中はシャンプーの選び方にもこだわる必要があるため、頭皮ケアをする際の注意点を紹介します。
血行が促進される行為はNG
育毛剤、マッサージなど頭皮の血行を促進させる行為はNGです。育毛剤を使ったり頭皮マッサージをしたりすると、血流が良くなります。しかし、抗がん剤治療中に血流が良くなると薬の影響が大きくなり、リスクが高いため注意しましょう。頭皮マッサージをする場合は、抗がん剤の治療が終わった後に行うことが大切です。
髪の毛を自分で抜かない
脱毛していても少量の髪の毛が生えていると、気になってしまい自分で抜くケースも少なくありません。しかし、自分で髪の毛を抜くと毛根が傷つき、新しい髪の毛が生えるまでに時間がかかります。
また、髪の毛を無理やり引っ張ることで毛根が歪み、新しく生える髪の毛がうねったり癖がついたりする場合があるため、少量の髪の毛が残っていて気になっても、自分で抜かないことが大切です。
頭皮を清潔にする
頭皮は、顔の2倍以上の皮脂を分泌するため、髪の毛がなくても頭皮の汗や皮脂を洗い流すためにシャンプーをしましょう。
市販のシャンプーは、頭皮に負担がかかる成分が配合されている商品があります。脱毛しているときには、頭皮に負担がかかりにくいシャンプーを使用しましょう。ウィッグを外した後の、頭皮ケアで使うシャンプーの選び方を紹介します。
ベビーシャンプーは使わない
低刺激性だからという理由で、子供向けのシャンプーを使用している方も多いです。しかし、子供向けのシャンプーは洗浄力が低いため、大人の皮脂を除去しきれないことがあります。そのため、大人の頭皮ケアには子供向けのシャンプーは使用しないほうが良いでしょう。
殺菌剤無配合のものを使う
医薬部外品として販売されているものの多くには、かゆみやフケを抑える殺菌剤が含まれています。皮膚の新陳代謝が悪くなったり、頭皮に負担がかかったりすることがあるため、ウィッグをつけていないときの頭皮ケアには使わないほうが良いでしょう。
石油系洗剤が配合されていないか確認する
ドラッグストアや通販サイトで販売されているシャンプーのなかには、洗浄力が高い石油系洗剤のほか、手触りをなめらかにするためのシリコンが配合されているものがあります。石油系洗剤やシリコンが配合されているものは頭皮に刺激になるため、頭皮ケアをしたい時には使わないほうが良いでしょう。
石鹸で髪の毛を洗わない
石鹸は頭皮ケアに使うのは良いといえます。しかし、髪の毛が生えている場合は髪に負担がかかるため、使用しないほうが良いでしょう。
医療用ウィッグを外しているときには頭皮をケアしよう
病気や薬の副作用で脱毛すると、気持ちが落ち込む方が多いです。しかし、再度髪の毛が生えた時におしゃれを楽しむためにも、頭皮ケアを行う必要があります。
また、頭皮ケアだけではなく、バンダナ、スカーフ、帽子を活用することで見た目のギャップによるストレスを軽減し、治療前と同じ生活を送ることにつながります。ウィッグを使うときには頭皮ケアにも注力して、肌トラブルを予防しましょう。
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