子どもが、髪の毛を抜いたり触ったりする癖があるという場合には、抜毛症と呼ばれる病気の可能性が高いです。髪の毛だけでなく、全身の毛を自ら抜いてしまう抜毛症は、小学生や思春期に発症する可能性が高いとされています。
髪の毛を抜くことによって円形脱毛症や薄毛に悩み、不登校になってしまうケースも珍しくありません。そこで、抜毛症の症状や治療として、成長期にウィッグを着用しても良いのかどうかについて詳しく解説します。
子どもの抜毛症の症状や特徴
抜毛症とは、髪の毛を含めた体毛を繰り返し抜いてしまう症状です。無意識に髪の毛を抜いているケースもありますが、髪の毛を抜いていることを意識していても繰り返してしまう場合があります。
特に女の子に多い病気であり、発症する年齢は平均11歳、成長期や思春期の子どもに多い病気です。
抜毛症になると髪の毛が薄くなり、人目を気にして学校に行かなくなったり休日にも外出しなくなったりと、日常生活に影響を及ぼします。そのため、早い段階で治療を始めなければなりません。
脱毛症の主な症状と診断基準
抜毛症の症状として、意識的もしくは無意識に髪の毛や体毛を抜く、ストレスがかかると髪の毛を抜かなければ気持ちが落ち着かない、1人の時や家族の前で髪の毛を抜くことで安心するなどが挙げられます。
抜毛症かの診断基準は、体毛が薄くなったり無くなったりする、体毛を抜いてしまうため生活に支障が出ているなどがです。
抜毛症の治療方法
抜毛症になると自分が抜毛症であることを認識しているケースが多いため、診断するのに時間はかかりません。しかし、子どもの場合、親に怒られるという理由から自分で体毛を抜いていることを認めない場合があります。そのため、親が普段の生活態度をしっかりチェックしておく必要があるでしょう。
抜毛症の治療方法は育毛と精神面のケアを同時に行うため、皮膚科と精神科の両面から治療をしなければなりません。
体毛を抜く癖は「いつか治るだろう」と考え放置すると症状が慢性化するため、治療に数十年という時間を要する場合があります。そのため、可能な限り早めに病院を受診することが大切です。
抜毛症の子どもにウィッグを活用しよう!ウィッグの選び方
抜毛症や抜け毛、薄毛に悩む子どもの治療には、ウィッグを活用する方法が有効です。ウィッグを使用するメリットや、ウィッグの選び方を紹介します。
成長期にウィッグを着けても問題ない
抜毛症の治療中はウィッグを着用して、薄くなった頭皮をカバーしましょう。薄毛に悩んで不登校になったり、ひきこもりになったりする可能性があるため、悩みを1つでもカバーしてあげることが大切です。
成長期の子どもにウィッグを着用することは抵抗があるという場合でも、通気性が高く長時間使用していても快適なものや、頭の大きさにフィットしているものであれば問題はありません。
また、ウィッグは子どもが1人でも簡単に装着できるものや、見た目が自然で違和感がない高品質のものを選びましょう。子どもが動いた際にずれたり、外れたりしないようサイズを調整してあげることが重要です。
子ども用ウィッグも多数販売されているため、医療用ウィッグやファッションウィッグなどをチェックして子どもに似合うもの、不自然に見えないものを選びましょう。
違和感無く自然に見えるウィッグの特徴
自然に見えるウィッグの特徴は、分け目やつむじが不自然に見えないかどうか、髪の毛の質感や手触りが人毛に近いかどうかが大切です。また、ウィッグを購入した状態のまま着用するよりも、子どもに合うようにカットすると良いでしょう。
ウィッグのカットに慣れている美容室であれば、子どもの顔立ちを見ながらバランスを調整し、ウィッグをカットしてくれます。美容院でウィッグを着用した状態でカットしてもらえるため、自然に仕上がるでしょう。
自然に見せるのであれば人毛ウィッグがおすすめ
子どもの髪の毛は大人とは異なり、パーマやカラーでダメージを受けていない髪です。そのため、光沢がある人工毛ウィッグではなく、人毛ウィッグの方がより自然に見えるでしょう。
人工毛ウィッグは価格が安いですが不自然な光沢が出るため、低品質な商品はウィッグであることがすぐに分かってしまう場合があります。
オーダーメイドの医療用ウィッグや、ファッションウィッグのなかでも人毛100%のものを使用するなど、周囲にウィッグだと気付かれないような高品質な商品を選んであげましょう。
抜毛症の治療には子ども用ウィッグを使おう
抜毛症は自分で髪の毛を含めた体毛を抜く病気であり、無意識に行なっている場合と症状を自覚している場合があります。
髪の毛を部分的に抜いてしまい、円形脱毛症になっている場合には部分ウィッグを使用し、髪の毛全体が薄くなっている場合にはフルウィッグを使用する方法がおすすめです。ウィッグで頭部を覆うことで、自分の髪の毛を抜かなくなる可能性もあります。 成長期の子どもでも安心して着用できるよう、ずれにくいものや通気性が良くサイズ を調整しやすいものなど、高品質なウィッグを選んで治療に活用しましょう。