ファッションウィッグや医療用ウィッグを使用する場合には、ウィッグを着用していることを周囲に知られないように自然に着用したいと考える人が多いでしょう。周囲の人にウィッグを着けていることを知られないようにおしゃれを楽しむためには、自然に見える髪質や素材のウィッグを使用することが大切です。そこで、ウィッグを自然に見せるポイントの1つである髪質・素材の選び方、それぞれの素材の特徴について詳しく解説します。
ウィッグの髪質や素材には3種類ある
ウィッグの髪質には人工毛、人毛、ミックス毛の3種類の髪質・素材があることが特徴です。それぞれの髪質の特徴には違いがあり、自然に見せられるか、扱い方やスタイリングのポイントについても違いがあります。
人工毛の特徴とメリット・デメリット
人工毛は化学繊維で作られた素材であり、髪質は比較的硬いことやスタイリングしやすいことが特徴です。比較的形を決めやすいため、スタイリングに慣れていない人、ウィッグ初心者の人にも最適だといえます。
しかし、つやが出たり光沢があったりと、人毛と比べると自然に見せにくいことがデメリットです。さらに、ブラシで引っ張ると縮れたり変質したりするため、小まめなメンテナンスが必要でしょう。
人毛の特徴とメリット・デメリット
人毛は自然の素材であるため手触りが非常に良く、ツヤや光沢も自然であり、人間の髪の毛同様の見た目であることが特徴です。周囲の人にウィッグを着用していることを絶対に知られたくないという人に、最適な髪質だといえるでしょう。天然素材であり、人間の髪の毛と同じようにカラーリングやパーマをして楽しむことも可能です。
ただし、使い続けると紫外線の影響やスタイリング剤の影響によって、1年程度で素材の色が明るく変色します。経年劣化で色あせてしまった場合には、黒くカラーリングしなければなりません。
さらに、人間の髪の毛と同じようにスタイリングも可能ですが、シャンプーやリンスで洗うと形が崩れるため、ウィッグスタンドや専用のブラシなどのスタイリングアイテムが必要です。
ミックス毛の特徴とメリット・デメリット
ミックス毛は、人工毛と人毛を混ぜて作られた素材です。自然な見た目やスタイリングのしやすさ、2つのメリットを得られる素材だといえます。人工毛と人毛それぞれのメリットとデメリットを兼ね備えているため、 ウィッグの扱いに慣れている人に最適な素材です。
自然に見せるためにはウィッグネットとつむじを確認する
ウィッグネットはゴムで伸縮性があり、襟足までしっかりとネットを伸ばせるものであるかどうかをチェックしましょう。伸縮性があれば、襟足までしっかり覆うことが可能です。
頭頂部は通気性に優れたメッシュ素材のものであれば髪の毛が蒸れにくく、快適に使用できるでしょう。
また、もみあげ部分のワイヤーも確認しワイヤーが柔らかいものを選ぶことがポイントです。ワイヤーが柔らかければ、もみあげが浮きにくくネットが顔に密着するため、自然に見せられます。
つむじについては人工皮膚を使っているウィッグかどうかを確認しましょう。人工皮膚は髪の生え際も非常に自然に見せられるうえに、トップから毛先までの流れも非常に自然かつ美しく見えるため、つむじの素材を確認することが大切です。
自然に見せるためのウィッグを選ぶ際の2つのポイント
自然に見せるウィッグの素材や選び方について、押さえておきたい基本的な2つのポイントを紹介します。
つむじが自然に見えるウィッグかどうか
ウィッグを自然に見せるためには、生え際、つむじといった地肌が見える部分が非常に重要です。ウィッグだと知られてしまう原因は、つむじが不自然であるためというケースが多いので注意しましょう。チェックポイントとして、毛がしっかりと植えられていること、生え際が不自然ではないこと、分け目がついていること、毛の流れが整っていること、人の皮膚に似た人工素材を使っていることが挙げられます。
自然な光沢がある素材のものを選ぶ
ウィッグ光沢は、全体の印象を決める大切なポイントだといえます。人工毛と人毛、ミックス毛に分かれますが、人毛をと比較して人工毛は光沢が強いことが特徴です。全体にワックスを塗ったような強い光沢が出てしまい、光に当たると不自然にテカるため注意しましょう。自然に見せることを重要視するのであれば、品質が高い人毛ウィッグを使用する方法が有効だといえます。
ウィッグの素材は自分の希望に合うものを選ぼう
ウィッグの素材や髪質には主に3種類があり、人毛・人工毛・ミックス毛それぞれにメリットとデメリットがあります。自分の使用用途やどのようなポイントを重要視したいのか、どのようにメンテナンスをするのかによって、最適な素材のウィッグを選ぶことが大切です。 自然に見えせたいのであれば人毛、低価格のウィッグを購入したいのであれば人工毛やミックス毛など、愛用できるウィッグを購入しましょう。