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日本ではウィッグとかつらは別物?その違いを考えてみましょう

2022年9月21日
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日本ではウィッグとかつらは別物?その違いを考えてみましょう

最近では若い女性のファッション用にも非常に人気が高くなってきている『ウィッグ』ですが、日本には、かつらとウイッグという2つの言葉があるのはご存知ですか?
ウィッグにしてもかつらにしても、その用途は頭部に装着して、髪の毛のボリュームや量を多く見せる為の物ですので、わざわざ分ける必要はあるのか?と疑問に思った事がある人も多いかもしれませんね。しかも英語ではウィッグはもちろん、かつらの場合でも『wig』と記載するのです。
ここまでのお話を見れば、「なんだ、やっぱり同じものなんじゃないか!」と思った人も多いかもしれませんね。しかし、実は日本国内でウィッグやかつらと呼び名が2つもある理由は、それぞれが別々の物をとらえているからなのです。そこで今回は、かつらとウィッグの違いについてスポットを当ててみたいと思います。

かつらとウイッグの言葉の由来からみる違いとは

それでは最初に、『かつら』と『ウィッグ』という言葉が、どのように使い分けをされているのかと言う視点から考えてみましょう。多くの人は、かつらと言う言葉は昔からある為、年配の方は『かつら』と表現して、比較的若い人や中年の方はウィッグと表現すると考えるのではないでしょうか?
実はこの二つの呼び名には明確な違いがあるのです。それを以下で見ていきましょう。

かつらと呼ばれるもの

まずは『かつら』の語源から説明すると、かつらと呼ばれるものは元々『かづら』と呼ばれる髪飾りや、短い髪の毛を補うために使用されていた添え髪、演劇などの芝居時に使う『まげ』の事を指していたそうです。わかりやすく例を挙げると、歌舞伎役者の女方など、芸能で使われる髪型の作られ頭からすっぽり被る物を想像して頂くとわかりやすいと思います。その他にも、薄毛を補う物にもかつらと言う言葉が使用される傾向があった為、そのまま現在のかつらの語源になったのでしょう。

ウイッグと呼ばれるもの

それではつぎに『ウィッグ』について考えてみましょう。その言葉からも分かるように、『ウィッグ』と言う言葉は元々西洋語であり、ウィッグの文化自体も西洋で発展してきたものです。これは、現代の日本人なら誰でも見たことがあるだろう、音楽室にあった著名な音楽家の肖像画を思い出して頂くとわかりやすいと思います。皆さんも、音楽室に入った時に「著名な音楽家はみんな揃って変な髪型をしているなぁ」と思った事が一度はあるのではないでしょうか?
実は、音楽家の肖像画によくある、あの髪型はウィッグを使って作っていたと言われているのです。これは、ウィッグの一種である『フルボトムウイッグ』という物を利用していたと言われ、皆さんご存知のバッハやモーツァルトの肖像画にある、あの巻き巻きの付いた長い髪の毛はフルボトムウイッグなのです。
なぜこのようなウィッグが西洋で発展したのかと言うと、当時の西洋では、衛生上の観点からほとんどの方が髪の毛を短く刈り上げて過ごしていたそうです。その為、肖像画を残す時など、おしゃれな髪型が必要になった時に、上述のフルボトムウイッグ等を着用して自分をすごい人に見せていたのです。
これが、現在のウィッグにつながっているものです。

使い分けから見るウィッグとかつらの違いとは?

ウィッグとかつらの歴史的背景を見てみると、成り立ちからして大きく違う事がよく分かりますね。簡単に言うと、日本で発展してきたかつらは、男性が薄毛対策用に使用する物として広がってきたという歴史があります。その一方、西洋で発展してきたウィッグは、髪を短く刈っていた人たちがおしゃれ目的にに使用する物であり、もちろんおしゃれ目的ですので女性の間でも大流行したものでもあるのです。
つまり、かつらとウィッグの違いを考えた場合、「薄毛対策なのかそうでないのか?」や「男性が使用するのか、女性が使用するのか?」といった面で異なると言うイメージになり、薄毛対策として使用する場合はかつら、ファッションを目的として使用するのであればウィッグと言う扱いになるのです。もちろん近年では、医療用ウィッグのように女性が脱毛症などの治療を目的にウィッグを使用する場面もイメージできます。しかし、これに関しても脱毛症等で自由にヘアスタイルを楽しめなくなった女性のストレスを減じる為と言う、根本はファッションに行きつくのですよね。
ただし、おしゃれ用でも薄毛用でもない、演劇用などのものは『かつら』と呼ばれることが多いです。どちらにせよ、日本では「薄毛対策か、ファッションか?」などの用途によってかつらとウイッグという呼び名を使い分けています。

まとめ

今回は、日本ではウィッグとかつらは別物?その違いを考えてみましょう!についてご紹介してまいりました。いかがでしたか?
かつらとウイッグという言葉の意味自体は同じですが、日本においては歴史的な背景により、かつらは、薄毛を補うためのものまたは男性向けのものをさすことが多く、ウイッグはおしゃれ用途のものや女性用のものをさすことが多いようです。皆さんも、かつらの場合は「女性用かつら」と言う言葉があり、逆にウィッグには「男性用ウィッグ」と言う言葉があるのはなんとなく聞いたことがあるのではないでしょうか?ここからも男性と女性で分けている事が分かりますね!

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