医療用ウィッグとは病気で薄毛になり頭部の悩みを抱える人の為のウィッグです。
医療用とはいうものの安全性や実用性は勿論のこと、オシャレ感も強く質がいいウィッグも増えているので、選ぶときにもおしゃれ用のウィッグと同じようにあまり構えずに選べるようになってきています。
ですが実際に着用してみると他の人の視線がどうしても気になってしまいますよね。ただでさえ病気の為に気持ちが辛いのに、視線まで気にしていたらどんどん気持ちがへこんでしまいます。
この記事では自然な仕上がりの医療用ウィッグの購入と着用方法、着用していることのカミングアウトなど、医療用ウィッグ着用時の心の負担を減らす方法を紹介していきます。

出来るだけ自然で質のいい医療用ウィッグを購入する

医療用ウィッグ着用時は周りにウィッグだと見分けられたくない、気を使われたくないという思いがおしゃれ用のウィッグより強い傾向にあります。
ただその思いがあまりに強くなりすぎてしまうと気持ちや雰囲気に出てしまい、却って周りに注目されることになってしまいかねません。
そうならない為には出来るだけ地毛に近い質の良い医療用ウィッグを選ぶことが大切です。
それでは質の良い医療用ウィッグの選び方をご紹介していきます。

店舗で直接購入が安心

医療用ウィッグを購入する方法は、直接店舗で購入する方法と通販で間接的に購入する方法の2種類があります。
通販は近くにお店がない場合やお手頃価格なものが多いなどの利点がありますが、できれば店舗で直接購入することをおすすめします。

店舗で直接購入することの3つのメリット。
①直接ウィッグを見られるので髪質が確かめら、頭頂部など写真では分かりにくい部分も見ることができる
②店員さんに質問や着用の仕方、お手入れ方法などが直接聞けるので安心して購入できる
③購入後でも困ったことがあれば直に相談できる

初めて医療用ウィッグを使用する際は知識がないため不明点や不安点が多いものです。 だからこそ直に髪の毛のプロに聞くことができる方が安心できるでしょう。

医療用ウィッグの難点は高価なこと。ファッションウィッグで代用できる？

医療用ウィッグにはフルオーダーとセミオーダーの2種類があり、大きく違う点は次のとおりです。

①フルオーダー
・髪質やサイズなど自分の希望通りに注文ができる
・完成まで日数が少しかかる
・価格…30～80万円くらい

②セミオーダー
・既製品のウィッグを部分的に調節して合わせる
・早いと即日で受け取ることができる
・価格…5～30万円くらい

対してファッションウィッグの価格は安価なものだと8000円台からの購入もできるので、価格の差は歴然です。
医療用ウィッグとファッションウィッグに明確な違いはありません。その為ファッションウィッグを医療用ウィッグとして着用する人も多いです。
高価な医療用ウィッグに躊躇してしまう方は、店員さんに相談して自分に合ったファッションウィッグを検討してみるのも一つです。

自然に見せるウィッグのかぶり方

最適な医療用ウィッグを購入しても、かぶり方が不自然だと周りからすぐにウィッグと見分けられてしまいますよね。そこで基本的なウィッグのかぶり方を紹介していきます。

ウィッグネット（脱毛している場合はウィッグキャップ）で髪をまとめる

まずはウィッグネットで髪をまとめて準備します。まとめることにより髪の毛をよける手間が省けて楽にウィッグを着用することができるのです。
ネットは前からかぶり首まで頭部全体にかぶりましょう。その時地毛はお団子状態より平らにする方がかぶりやすいです。
またネットのずれ防止にピンで地毛とネットを止めると安心ですね。
また脱毛している場合は頭皮を守る為にインナーキャップを使用してください。
インナーキャップは実用性が高い物を選びましょう。
その為には付け心地が大切なので、綿素材やコットン100％の素材網目が細かく優しい肌さわりのものが安心ですね。

ウィッグは前からかぶる

ネットやキャップで髪をまとめて準備ができたらいよいよウィッグを着用します。着用の方法は簡単なのでご安心ください。

①ストッパーを開いて、襟足（後頭部）を両手で持ち上げます。
※ウィッグはストッパーがある方が前です。

②ウィッグの前面を額にかけて、後頭部まで深く着用します。
インナーキャップ着用時には、ストッパーとキャップの位置を合わせて留めます。
前髪ともみあげ部分を内側に織り込まないように注意してください。

③ウィッグの後ろを持ち襟足にあわせるように、後ろに少しずつずらして調節します。

ブラシで髪を整えて自然なかぶり方かどうか確認

ウィッグをかぶり終わったら、鏡で左右のバランスは大丈夫かどうかなどを含めて全体を確認して自然にまとめます。
（キャップを使用していない場合はストッパーで音がするまでしっかりと固定します）

自分からウィッグの使用をカミングアウトしてみる

日常でも職場でもどんなに医療用として質のいいウィッグをしても、バレていないかと周囲を機にしてしまう方は、あえて周りの人に自分から打ち明けてみるのも一つの方法です。
今は病気の為に医療用ウィッグをつけることは広く知られていることですし、周りの人も普通に聞いてくれる場合が多いですので、まずは親しい人に打ち明けてみてはどうでしょうか。
あとはどうしても医療の為と言いにくい時には、今は医療ではなくてもおしゃれの為にフルウィッグをする人も多いです。
その為イメチェンや気分転換の為とさらりと打ち明けると気持ちも楽ではないでしょうか。

まとめ

医療用ウィッグは直接店舗を訪ねて店員さんに不明点や不安点をどんどん聞いて気持ちをスッキリさせてから購入すること、ウィッグはネットやキャップで頭髪をまとめてから前からかぶり全体を整えること、思い切ってカミングアウトしてみる方法もあるということを紹介しました。
医療用ウィッグは日々進化し続け、よりよい医療用ウィッグの提供にどこも力を入れています。
医療用ウィッグは治療の間の心強い味方です。最初は着用の仕方など手間取ることもあるかもしれませんが、だんだん慣れていくと思いますので、ゆっくりと自分のペースで素敵なウィッグライフを過ごしてくださいね。