医療用ウィッグを買う際に比較するポイントのひとつが、ウィッグの値段です。医療用ウィッグは商品やメーカーごとに値段に差がありますが、どのような要素で値段が決まっているのか疑問を抱く方もいるでしょう。
そこで、医療用ウィッグの値段を左右する要素や、値段の相場などを紹介します。
医療用ウィッグの値段が決まる要素はいくつかあり、価格が安いというだけで購入すると不自然に見えたり、使い心地が悪かったりするため、医療用ウイッグを買う前に確認しておきましょう。
医療用ウィッグの値段を決める要素
医療用ウィッグの値段を左右するポイントは、素材や作り方、ウィッグ販売店の運営費などが挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
素材の種類と毛の長さ
医療用ウィッグは、人毛、人工毛のほか、人毛と人工毛が合わさっているミックスの3種類があります。素材別では人毛が最も値段が高く、次にミックス、人工毛の順番で値段が下がることが特徴です。
ミックスウィッグは人毛と人工毛がどの程度の割合でミックスされているかによって値段が異なるほか、いずれの種類も毛の長さで値段が変わります。
人工皮膚を使っているかどうか
医療用ウィッグのなかには、つむじや生え際に人工皮膚と呼ばれる独自素材を使用しているものがあります。人工皮膚を使っている医療用ウィッグは、分け目や頭皮が自然に見えることが魅力ですが、値段が高いことが特徴です。なお、値段の差はメーカーの人工皮膚ごとに違いがあります。
製造方法
製造方法は、職人が1本ずつ植える手植え方法と、機械で毛束を縫い付けるマシンメイドの2種類に分けられます。1本ずつ毛を植える手植えのほうが時間も手間もかかるため、マシンメイドと比較して値段は高いです。
セミオーダーやフルオーダー
医療用ウィッグは、すでにできあがっているものを買う方法と、セミオーダーもしくはフルオーダーで作ってもらう方法があります。フルオーダーは頭の型を取って作るため高額ですが、自分に適した品質の高い医療用ウィッグを購入できることが魅力です。
宣伝方法
医療用ウィッグには数十万円するものがありますが、通販サイトでは10万円代もしくは10万円以下で販売されているものもあり、値段の差は大きいです。医療用ウィッグの値段を決める要素のなかには、宣伝費用が含まれています。
大手メーカーでは、購入を検討している方に安心感を与えることを目的として、雑誌やテレビなどに広告を出しています。広告費がかかっている分、医療用ウィッグの価格に広告費が上乗せされるため、値段は上がります。
一方、新聞や雑誌、テレビなどで広告を出しておらず広告費用がかかっていないと、医療用ウィッグの値段に広告費を上乗せする必要がないため、値段を下げられるのです。
店舗の維持費
大手メーカーは様々な場所にウィッグ専門店を出店しているため、直接スタッフに相談しながら医療用ウィッグを選ぶことが可能です。しかし、店舗を運営するための人件費やテナント費用などがかかるため、運営費用は医療用ウィッグの値段に上乗せされます。
通販サイトであれば店舗の運営費用がかからず、実店舗と比較すると運営費用が抑えられます。そのため、医療用ウィッグの値段に上乗せされる金額も低くなり、購入費用も抑えられるでしょう。
アフターフォロー
医療用ウィッグの価格には、アフターフォロー費用が含まれていることがあります。アフターフォローは、地毛が脱毛してから発毛するまでヘアケアをしてくれる場合もあり、アフターフォローの内容によっては医療用ウィッグとアフターフォロー込みで30万円ほどする商品もあるのです。
通販サイトの場合、基本的には地毛や頭皮のアフターフォローがつかないことが一般的で、その分医療用ウィッグの値段も安いことが特徴です。
素材別の医療用ウィッグの値段の相場
マシンメイドの医療用ウィッグは8,000円程度、手植えで作られているものは3万円~10万円程、100%人工毛の手植え医療用ウィッグは8万円~25万円ほどが相場です。
ただし、細かな素材の違いや製法によって価格が大きく異なるため、希望する素材や予算などを加味して、相場を参考に検討する必要があるでしょう。
高額でも品質の良い医療用ウィッグを購入するのがおすすめ
高額の医療用ウィッグの購入をためらう方も多いですが、自然に見えて着用した際の不快感も少ない、高品質な医療用ウィッグを購入するのがおすすめです。
医療用ウィッグを着用しなければならない期間はヘアカラーやトリートメント、パーマ、美容室で地毛をカットする代金がかかりません。
医療用ウィッグを使わなくても良いほどに髪が生えるまで1年だとすると、美容室でかかっていた代金が毎月4,000円だった場合、1年間で4万8,000円、2年間かかった場合10万6,000円の支出がなくなったという計算です。
支出がなくなった分、高品質な医療用ウィッグを購入する費用に充てられると考え、価格の安さだけではなく品質の良さで医療用ウィッグを選びましょう。